~よくわかる大腸がんの基礎知識~

大腸がんのステージと治療を知る
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大腸がん術後の運動

ここでは大腸がんの術後の運動についてまとめています。指の曲げ伸ばしや軽いウォーキングなど適度な運動を紹介しているのでご参考ください。

参照元:高橋慶一(2010)『大腸がん 手術後の生活読本』主婦と生活社.

適度な運動で腸の働きを回復させることが大事

手術後は、無理な運動ができないため「病院内を歩く練習をしただけ」という人が少なくありません。手術直後は安静にしている状態が続くため、まだ筋肉が弱い状態で、完全に元の筋肉量に戻っていないのが通常です。退院後はあまり体を動かす気になれない方もいると思いますが、気持ちを切り替えて少しずつ運動することが大切。ハードな運動ではなく、軽い運動を続けるだけでも、全身の血行が良くなり、腸の働きも回復していきます。徐々に体力も付いてくるでしょう。

注意点は多少痛みのある術後3ヶ月間は無理な運動はしないようにすること。特に腹筋運動や長時間座る自転車に乗ることなどは、傷口周辺の筋肉に負担がかかってしまうので控えましょう。

横になったままでもできる運動

ベットに横になったままでもできる軽い運動を紹介します。体力が低下している場合でもできるので、無理のない程度にためしてみてくださいね。

手の運動

足の運動

ベッド周辺でできる運動

ベット周辺でできる運動を紹介します。特に道具を必要としないため、すぐに取り組めますよ。

立位運動

ベットやその周辺にある手すりに捕まり、つま先立ちして元の状態に戻す動作を繰り返します。

歩行運動

ベッドの周辺を歩きます。ベッド以外でも室内を往復してみましょう。

肩の上げ下げ

右の肩と左の肩を交互に上げたり下げたりします。

首まわし・首筋の伸ばし

首をゆっくり左右にまわします。そのとき首筋をしっかり伸ばしましょう。

退院後の運動

退院後は日常生活の動作を徐々に広げながら身体を動かしましょう。例えば、できるときだけゴミ出しを行うようにしたり、近くのスーパーに買い物に行ったりしてみるのもいいでしょう。無理なく行える運動ではウォーキングがおすすめです。短時間から始めて、毎日少しずつ歩く時間を増やしたり、ちょっとスピードをあげてみたりするといいでしょう。慣れてきたら「ちょっときついかな?」と感じるところまでやってみることが大切です。ただ、無理は禁物。ほんの少しだけ目標を高くする気持ちで行うといいですよ。

運動のあとは、しっかり水分補給をする。汗をかくと身体からミネラルや塩分が失われます。脱水症状にならないように気を付けましょう。自宅周辺のウォーキングが慣れてきたら、少し行動範囲を広げて新しい道を歩くといいですよ。新しい道を歩くのは、健康に良いだけでなく気分もスッキリするのでおすすめです。

散歩するにあたって排便を心配し過ぎてしまうと、余計に体によくありません。もし「下痢ぎみでどうしても心配」という方はトイレのあるコースを散歩したり、失禁パッドをしておくといいですよ。