~よくわかる大腸がんの基礎知識~

大腸がんのステージと治療を知る
大腸がんのステージと治療を知る » 大腸がんの代替医療 » 鍼灸・マッサージ

鍼灸・マッサージ

がん治療の代替治療の1つとして鍼灸があります。ここでは鍼灸ががん治療にどのような効果を期待できるのかについて紹介します。

鍼灸・マッサージとは

鍼とお灸を用いた東洋医学である鍼灸。血行促進や免疫機能の向上、鎮痛作用などの効果を期待できます。世界中の110ヵ国以上で取り入れられている治療方法です。

鍼治療は日本で生まれた管に極細の針を通して刺す方法と、中国で生まれた太くて長い針を刺す方法の2種類があります。その2種類を使い分けて患者の症状に合わせて鍼で身体にある経穴と呼ばれているツボを刺激。

お灸はよもぎの葉で作られたモグサをツボの上で燃やします。熱でツボを刺激するため、多少熱いと感じるかもしれません。

どちらも国家資格が必要な技術なので、専門の病院へ通って治療を受けると良いですよ。

日本におけるがんへの鍼灸治療は、外科手術や放射線治療、抗がん剤療法などの「がんの標準治療」に対して、術後の疼痛や副作用の緩和、精神的なリラックスなど、様々な面で患者をサポートする「補完代替療法」という位置づけです。

[※1]

東洋医学的な鍼灸治療では、人の全身に散在する「経穴(つぼ)」に対して、主に鍼やお灸、指圧などによって刺激を与えることで、患者にとって望ましい効果を期待します。電気や薬物注射で刺激が与えられる場合もあるでしょう。 尚、西洋医学の観点から生理学的なアプローチも進められており、トリガーポイント(痛みが感じられる部位・起点)に対して施術することで、痛みを緩和させる「疼痛コントロール」としての鍼灸治療もあります。 東洋医学的な鍼灸治療と、西洋医学的な鍼灸治療では根本的に発想が異なる為、まずはきちんと専門医や鍼灸師に相談することが重要です。

大腸がんの代替医療としての鍼灸とは

厚生労働省の研究班が作成した「がんの補完代替医療ガイドブック」では、 鍼治療は以下の症状が治療対象と明記しています。

[※2]

お灸を据えたり、鍼をさしたりする鍼治療。2000年以上の歴史があり、自律神経の刺激により症状を緩和する方法です。世界保健機関(WHO)は鍼治療の効果を公式に認めており、2006年、361のツボの箇所に関して世界基準を定めました。

鍼灸でがんが小さくなったり消滅したりと直接的な効果はありませんが、免疫機能の向上や血行促進など身体の機能を活性化することができるため、がんをはじめとした病気から回復するサポートにつながりやすいでしょう。また、鎮痛作用を期待できるので、がんの痛みを軽減することにも繋がります。また、そういった直接的な効果はなくても、「リラックスできる」「気晴らしになる」といった意見もありました。

ただし、鍼灸治療を受けているとまれに出血や内出血を起こすことも。抗がん剤治療を受けている場合、出血を止める血小板が少なくなっている可能性が高いので、出血しないように資格を持っている施術者がいる病院やクリニックを選ぶ必要があります。

大腸がんを患った人が鍼灸・マッサージを使用した口コミを紹介

抗がん剤の副作用が楽になった

大腸がんの術後に再発防止の抗がん剤治療を行いましたが、副作用がきつく、起き上がれない日が続きました。見かねた妻が、いつも通っているという鍼灸院に連れて行ってくれ、鍼治療を試したところ、体が多少楽になりました。その後も抗がん剤で体調が悪くなったら鍼をして、という繰り返しでしたが、やはり副作用が厳しく、2クールで抗がん剤治療を断念しました。少しでも再発防止になればと、鍼は続けています。(50代・男性)

心身を軽くするのには役立った

長い入院生活で、筋肉が減ってしまい、少し歩くと息切れを起こすように。体も凝り固まっているような状態だったので、マッサージに通うことにしました。その場だけでも気持ちがいいので、治療のストレス解消や、体をほぐすのには役立ったような気がします。ストレスを減らすという意味で活用するのがいいのかなと思います。(40代・男性)

注意するべき代替医療

代替医療の全てががん治療に効果があるわけではありません。中には、残念ながら「必ず治るがん治療」「がんの完治」などの甘い言葉を使って、がん患者とその家族をだます代替医療もあります。

鍼灸治療を行なうには国家資格取得が必要です。そのため、専門の病院やクリニックで治療を受けるようにしましょう。効果を見込めない治療を避けるために、慎重に考えたうえで取り入れると良いかもしれませんね。当サイトでは、「こんな代替医療は危険」というポイントをまとめていますので、ぜひ読んでみてください。

参考文献

[※1] 特定非営利活動法人 日本緩和医療学会『がんの補完代替療法クリニカル・エビデンス』

[※2] 「がんの補完代替医療ガイドブック」厚生労働省・がんの代替療法の科学的検証と臨床応用に関する研究」班

こんな代替医療には注意!5つのポイントを伝授