
メスを使ってがんを切除する方法だけでなく、内視鏡を入れてがんを焼き取る切らない治療方法など、大腸がんを治す手段はさまざま。ここでは大腸がん治療の種類についてまとめました。
小型カメラとライトを取り付けた細長い管状の内視鏡で、大腸の内部をモニターでチェックしながら腫瘍を切り取る内視鏡治療。患者の身体にかかる負担が軽くて入院期間が短い治療方法です。主に早期発見できたステージ0~1の大腸がんを切除する時に用いられます。
内視鏡治療で切除できないほど進行したがんがある場合、お腹を開いてメスで腫瘍を切除します。ステージ0~3の大腸がんを切除することができる治療方法です。術後の回復にある程度時間がかかり、傷跡が残ることがあります。
他の臓器にがんが転移して切除することができない場合、抗がん剤を用いて治療を行なう化学療法。抗がん剤を投与するには条件があり、臓器機能や身体的機能などのチェックが必要です。また、投与した薬の副作用を発症するリスクがあります。
放射線を用いてがん細胞にダメージを与えることができます。外科療法で切除した後に残っている目に見えない小さながん細胞を消滅させて、再発の予防が可能です。また、がんを小さくすることもできます。がんの痛みを和らげる効果も期待できる治療方法です。
がん治療中の患者が抱えている痛みや不安を和らげる緩和ケア。終末期のがん患者だけではなく、早期にがんが発覚した患者も緩和ケアを受けることが可能です。WHOで定義された考え方で、今では厚生労働省でも推進しています。
腸を用いた排泄物の出口である人工肛門。直腸がんの手術で直腸と肛門を切除する場合、または大腸が閉塞して便が通過できない場合に用いられます。排泄は専用の袋をおなかに装着して便をためる自然排便法や、腸をお湯で洗浄して一定期間便が出ないようにする洗腸法で行ないます。