こちらでは大腸がんの5年生存率やステージごとの特徴、どのようにがんが進行していくのかについて解説します。
進行の程度 | がんが大腸の粘膜内に留まっている |
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5年生存率 | 94% |
進行の程度 | がんが大腸の壁の4層目(固有筋層)に留まっている |
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5年生存率 | 91% |
進行の程度 | がんが大腸の壁の4層目(固有筋層)を超えて浸潤している |
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5年生存率 | 81% |
進行の程度 | 大腸に隣接するリンパ節に転移している |
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5年生存率 | 71% |
進行の程度 | 大腸から離れたリンパ節に転移している |
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5年生存率 | 56% |
進行の程度 | 遠隔転移(肺転移や肝転移などの血行性転移)、または腹膜に広がっている |
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5年生存率 | 13% |
参照元:藤田 伸、島田安博(2011)『国立がん研究センターのがんの本 大腸がん」小学館クリエイティブ.
5年生存率とは、がんと診断を受けてから5年後も生存している人の割合のことです。大腸がんが再発するのはほとんどが5年以内、5年以降に再発するのは1%以下とされています。そのため、5年間生存していることが大腸がんの根治の目安となるのです。
大腸がんの5年生存率は40年前までは30%台でしたが、今では75%近くまで向上しています。
現在、内視鏡治療の技術が進歩したことにより、早期大腸がんは開腹手術を行わずとも治癒が望めるようになりました。大掛かりな手術が必要ないため、患者の体への負担を大幅に軽減できます。また、外科治療の技術も大きく前進。進行大腸がんでも開腹手術ではなく、腹腔鏡手術で治療を行うケースが増加しています。
がん周囲のリンパ節を取り除く「リンパ節郭清(かくせい)」も腹腔鏡手術で行えることも。また、自律神経や肛門の機能を可能な限り温存できる手術の適応範囲も広がっています。このような医療技術の進歩が、5年生存率の向上へと繋がっているのです。
5年生存率は大腸がんの進行度によって変化します。がんが進んでいるものほど生存率は低下。大腸がんの進行度を表す各ステージの5年生存率や再発率、症状、治療法について詳しく紹介しています。
ステージ0は初期の大腸がんです。根治の可能性が非常に高く、再発の可能性もほとんどありません。詳しい生存率や再発率について紹介します。
早期発見のステージ1のがんについてまとめています。症状や治療法のほかに、気になる生存率や再発率も記載しているので確認してみてくださいね。
ステージ2の大腸がんについて紹介しています。気になる5年後の生存率や再発率、症状や治療法などをまとめているので、確認してみてください。
大腸がんのステージ3の症状や治療法についてまとめています。実際にステージ3の大腸がんを克服した方の体験談も紹介しているのでチェックしてみてください。
5年生存率が最も低く、再発率は最も高いステージ4の大腸がんについてまとめました。詳しい症状や治療法についても分かりやすく解説しています。
大腸がんは大腸の壁の1層目である粘膜に発生し、粘膜板筋、粘膜下層、固有筋層…と、徐々に外側へ進行していきます。そのため、がんがどの程度進行しているかを知るには、数や大きさよりもどれだけ深くまで進んでいるかを示す「深達度」が重要です。がんが外側に広がっていくことを「浸潤(しんじゅん)」と言います。
また、浸潤と同時にがん細胞が大腸以外の部位に移動する「転移」を起こしてしまうことも。転移には血管の中にがん細胞が入り込み血流に乗って肝臓や肺に転移する「血行性転移」や、リンパ管にがん細胞が入り込みリンパ節の中で増殖してしまう「リンパ節転移(リンパ行性転移)」、大腸の外側まで浸潤し、お腹にがん細胞が増殖する「腹膜播種(ふくまくはしゅ)」があります。
医師の説明や医療ドラマの中で「初期がん」「早期がん」「進行がん」「末期がん」といったがんの進行を表す表現を聞いたことがある方は多いでしょう。
実はきちんとした定義がされていて、医学的に正しい表現は早期がんと進行がんのみなのです。大腸がんの場合、がんが粘膜内に留まっているステージ0、またステージ1のなかでもがんの進行が進んでおらず、粘膜下層に止まっているものが早期がんに分類されます。固有筋層を超えて広がっているステージ2以降の大腸がんが進行がんです。
一方、初期がんと末期がんは明確な定義がされていません。多くは早期がんを初期がんと示します。末期がんは治る見込みのないほど進行してしまって治療よりもケアが主体になる段階です。
しかし、医療関係者のなかでも認識がズレている可能性があるのも確か。医師からの説明中に初期がんや末期がんといった表現をされて、不安や疑問を感じた場合は意味合いを確認してみるといいでしょう。