
ステージ1の大腸がんについて生存率や再発率、具体的な症状、治療法などを説明しています。
大腸がんのステージ1は早期がんです。ステージの数字が大きいほどがんは進行しているとされているので、ステージ1は他に比べて進行していないもの。そのため、5年後の生存率は91.4%と高くなっています。
再発率は3.7%と低く、3年以内で68.6%、4年以内で82.4%、5年以内で96.1%。5年以内に再発がない場合はその後の再発は滅多にないと言われています。ステージ1は生存率が高く、再発率は低いため定期健診をしっかり受けることが大切です。
参照元:藤田 伸、島田安博(2011)『国立がん研究センターのがんの本 大腸がん』小学館クリエイティブ.
ステージ1の大腸がんは10年後に生存している確率が96.8%と高い早期のがんです。大腸の壁は内側から漿膜・筋層・粘膜下層・粘膜層と並んでいますが、ステージ1のがんはまだ粘膜下層でとどまっている状態です。
ステージ1の大腸がんに自覚症状はほとんどありません。ただの下痢や便秘だと思い、そのままにしておくと進行している場合も。治癒率が高いステージ1の状態で発見できるように、定期健診を受けるようにしましょう。
参照元:藤田 伸、島田安博(2011)『国立がん研究センターのがんの本 大腸がん』小学館クリエイティブ.
大腸がんのステージ1の治療には2パターンあります。大腸の壁への浸潤が軽く、ステージ0に近いものに関しては内視鏡で切り取って治療。浸潤が深いものはリンパ節転移の可能性もあるので、大腸の病変部分と転移しているとみられるリンパ節の両方を切除します。基本的にがんの大きさが直径2cm以下のものは内視鏡。2cm以上のものは手術とされています。
参照元:大腸癌研究会 患者さんのための大腸癌治療ガイドライン 2014年版
病院でがんが発見されたら、誰しもびっくりしてしまうでしょう。しかし、ステージ1で発見されたがんは治療によって改善されることがほとんどです。ここでは「術後の食事」「職場復帰」「再発・転移」といった術後に関する内容を記載しているのでチェックしてくださいね。
このページでは術後の食事に関する内容をまとめています。腸に直接関わる食事だからこそ気を付けたいもの。注意したい食品や積極的に食べた方が良い食品、術後の食事で気を付けるべきことなどを記載しているので、1度確認してみてください。
「元の職場に戻りたい」「早く仕事を再開しなければならない」という方もいるのではないでしょうか。このページでは術後の職場復帰についてまとめています。退院から仕事復帰するまでに準備しておきたいことや作業方法などもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
ステージ1のがんは再発・転移の確率は低いものの、必ず再発しないというわけではありません。再発・転移の予防策や、万が一再発・転移した時の治療法などを記載しているので、確認しておいてくださいね。
兄が大腸ガンを患ったのは60歳のときのことでした。兄は心房細動という病気になり、心臓医に通院していて、そこの担当医から「大腸検査は受けてますか?」と聞かれたんだとか。
それでなんとなく気になってかかりつけ医で検診を受けると、疑いありで大病院に紹介され、あれよあれよという間に「大腸ガン」と診断されました。
運良く、発見が早かったのでステージ1という診断でした。
切開手術はせず、腹腔鏡手術でお腹に穴を開けて、がん組織を取り出す手術を行いました。後から、そのがんを見せてもらいましたが、長さ2センチほどのものでした。
手術後には腸閉塞になりかけましたが、運が良くそれもクリアでき、1週間で退院しました。
本当に運がいいケースだと思います。(60歳・男性)
医師から言われた言葉を放置せず、きちんと検査に行ったことで早期大腸がんが発見できたケースです。やはり大事なのは定期的な検査ですね。