
大腸がんの最善の治療方法は、早期発見・早期治療です。初期のころは自覚症状があまり出ませんが、自覚症状が出てからではもう手の施しようがない状態になってしまっていることも…。大腸がんは完治するのでしょうか?詳しいデータを調査し、完治の定義をまとめました。
参照元:全国がんセンター協議会KapWeb 「生存率共同調査」2007年~2009年
参照元:福長洋介(2016)『よくわかる最新医学 大腸がん』主婦の友社.
がんは基本的に、「治療してから5年以内に再発がなければ治ったものと見なす」というのが完治の定義です。大腸がんの場合は手術後5年以内に再発することが多いため、5年を過ぎた後は完治したものと見なされています。「5年生存率」という言葉があるのも、こういった経緯があるからなのです。
大腸がんの進行度は遅く、緩やかに進行するため、早期発見できれば、完治の可能性が高い病気と言われています。つまり、「治るがん」なのです。現に、大腸がん初期であるステージ1の方の5年生存率は98.8%と非常に高い数値データが報告されています。
症例数 | 生存率(%) | |
---|---|---|
ステージ1 | 3,763 | 97.6 |
ステージ2 | 3,073 | 90.0 |
ステージ3 | 4,084 | 84.2 |
ステージ4 | 2,968 | 20.2 |
全症例 | 14,551 | 76.0 |
しかし、問題なのは、大腸がんにはこれと言った自覚症状がないことです。大腸がんの自覚症状として、便秘や下痢を繰り返す、血便が出る、腹痛などの判断しやすい症状があります。ただ、これらの症状が出ても、単なる体調不良と放っておいてしまう方が多いのも事実です。
そのため、大腸がんと診断された患者のうち、7~8割の方が進行がんと診断され、治療が困難な状態に陥ってしまいます。早期発見での5年生存率と比較すると、がんが進行してしまっているステージ4の場合、5年生存率は19.6%とかなり低くなるのです。このように、大腸がんは早期発見とそうでない場合で、生存率が大きく変わってしまいます。
5年生存率98.8%のステージ1であれ、19.6%のステージ4であれ、絶対に再発しないとは限りません。「再発するかもしれない…」と不安を抱き続けるよりも、再発や転移が起こらないように備える姿勢が大切です。毎日を充実させ、ストレスが少ない生活を送ったり、食生活に気をつけたり、睡眠を十分にとったり、没頭できる趣味を見つけたり…そんな生活を送るのがいちばんです。
規則正しくストレス少なく毎日を過ごすことのほか、 大腸がんの完治のためには定期検査を受けることが重要です。術後の期間や臓器の状態によっても定期検査の頻度が変わるので医者の判断を仰ぐようにしましょう。下記は定期検査の内容と頻度の目安です。
内容 | 術後期間:頻度 | |
---|---|---|
問診・診療 | 再発したとしても早期発見できる可能性が高くなります。 | 1~3年まで:3ヵ月に一度 3~5年まで:6ヵ月に一度 |
直腸指診・触診 | 直腸がんの場合、局所再発しているかどうか調べます。 | 1~3年まで:6ヵ月に一度 |
腫瘍マーカーの測定 | 血液検査で腫瘍マーカーの血中濃度を検査します。 | 1~3年まで:3ヵ月に一度 |
胸部X線検査または胸部CT検査 | 直腸がんの場合に、検査が行われます。 | 1~5年まで:6ヵ月に一度 |
腹部超音波検査または腹部CT検査 | 肝臓の状態を調べる検査です。 | 1~5年まで:6ヵ月に一度 |
骨盤CTまたはMRI検査 | 直腸がんの場合に、検査が行われます。 | 1~5年まで:6ヵ月に一度 |
大腸内視鏡検査 | 腸の癒着があって内視鏡検査ができない場合は、注腸X線造影検査を行ないます。 | 1年以内:一度 2~5年以内:1~2年に一度 |
ちなみに大腸癌研究会の「大腸癌治療ガイドライン」では、問診・診療に関してリンパ節転移のないステージ1、ステージ2、ステージ3は術後3年間は3ヵ月に一度、4~5年目までは6ヵ月に一度の検査がすすめられています。
しづくさん(女性)
はるもちさん(男性)
罹患してからほぼ3年も経ってしまった今では半ば想像するしかないのですが、がんにならない方がもちろんよかったはずです。
少なくとも自分の「死」は遠いはずだったし、遠いと思えたし、あるいはほとんど意識せずにいられたはずです。
でも、がんになってしまった。
さらに、運悪く遠隔リンパ節に転移のあるステージIVで切除不能。
完治はほぼ見込めません。
それは、どうしようもない、動かしようもない事実です。
いまさら、どうあがいても、いくら望んでも後戻りはできません。
がんには、常に死の影が付きまといます。
少なくとも罹患していない方に比べて、早い段階で死を迎える可能性が高くなります。
これも動かしがたい事実です。
罹患前は、がんになることとまったく同じように、自分の死も他人事でした。
でも「自分もいつかは死ぬ」ということに、突然、改めてはっきりと気づかされました。
大きな太い文字で「死」と書かれた大きなカンバンを、目の前に急にドカンと置かれました。
しかもそれが、それほど遠い先のことではないらしいのです。
でも、だからこそ、短いかも知れない人生を、残り少ないかも知れない時間を、より輝いた素敵なものにしよう、できるだけ楽しんでやろう、少しでも良いものにしようと考えるようになりました。
もちろん、そう思えるようになるまでに多少の時間がかかりましたが、そのために苦労したり努力したりしたわけではありません。
また、受け入れるとか、気持ちを押し込めるとか、諦めるとか、そういうのとは少し違います。
人間というか、少なくとも僕はとてもうまくできていて、自分にとって都合の悪いことは忘れちゃうんです。
あるいは、都合の悪いことがあってもすぐに慣れちゃうんです。
意識せずに開き直ることができるんです。
最近では、がん患者であることすら時に忘れます(笑)。
一見、ほとんど変わっていないように見えるし、実際、それほど大きく変わっていないかも知れません。
自分でも思いますが、日々の生活態度やアウトプットは、ほとんど変わっていません。
でも、自分の中では、生まれ変わったくらいに大きな変化がありました。
罹患と同時に新しい人生が始まったと言っても、言い過ぎではありません。
いま、痛みに苦しんでいる方や、死を目前にしている方には、あまりに呑気に思えて笑われるかも知れません。
がんを経験しないとがん患者の気持ちが分からないのと同様、僕にもその時が来なければ、その時どう考えているかは分からないのでしょう。
でも、少なくともいまは「がんになってよかった」と言うことはできるんです。
はるもちさん(男性)
さて、今日は放射線科のセカンドオピニオンに行ってきました。
予想通り、トモセラピーや完治を目指した放射線による治療は、現状ではできないとのこと。
転移が広範囲に渡っており、放射線によって免疫力が下がるので適用にならないそうです。
たらればですが、2013年の直腸切除後の状態(肝転移、傍大動脈リンパ、左鎖骨下リンパへの転移)であれば、適用になっただろうとのこと。
その時受けていれば、どうだったんですかね?
もちろん、化学療法によって腫瘍が縮小すれば検討の対象にはなると。
ただ、2013年の状態に戻るというのは、なかなか難しいでしょうね。
現在の背骨への浸潤に対する照射については、緩和の意味だけでなく、治療効果という意味でも意義があるようです。
早く受けたほうがいいかも知れません。
妻さん(女性)
よく、がんの治療後、5年再発しなければ完治、と言われますが、夫の場合はまだ1年9ヶ月。
この5年という期間がどれだけ長いのか、痛感しているところです。
私も夫も、あとは必死に毎日を生きるだけだよね、と話していますが、周囲にはやはり5年を乗り越えた人も多く、3年、5年という節目には、家族でお祝いをするという方も多いですね。
まずはぐっと再発率が下がる満3年を目指して日々過ごします。
あと3ヶ月で手術から満2年。
2年の日はちょうど土曜日なのでどこか行きたいなぁと思っているのですが、翌日、私に大切な予定が入っているので、いつもの日常を過ごしそうです。
妻さん(女性)
心待ちにしていた、「手術からちょうど2年半の日」です。
「5年間再発しなければ完治」という認識でいうと、ちょうど折り返し地点の2年半です。
大腸癌治療ガイドラインによると、
とされています。
夫のステージ3aの再発率が24.1%というのを考えると、現段階で
という仮説が立てられます。
なので、まだまだ油断はできないのでこのへんで、食生活や生活習慣を一度見直します。
私の中では、やはり3年は大きな区切りで、さらに5年を目指す第一歩だと考えています。
その中で、5年のちょうど半分、2年半は気持ち的にも大きな喜びです。
さて、明日からの土日、夫とどうやって過ごそうかな〜と楽しみです!
妻さん(女性)
喘息や肺炎は環境ももちろん大切ですが、ストレスが大きくかかることはあまり好ましくないと言われたので、まずは完全によくなるまでは、あまり考えすぎないように、あまりプレッシャーにならないように過ごすことを一番にしようと思っています。
健康がなければ、やりたいこと、やるべきことができないことを再度痛感しています。
今の環境をさらによくしようとして、頑張りすぎてしまったかも・・・と少し反省です。
環境をよくしていくための努力は必要ですが、続けなければ意味がないので、そこを再度、見直しです。
まだまだ完治までは先が長そうですが、根気よく、頑張ろうと思います。
匿名(女性)
自分らしくと言いながら、実は家族親戚以外には病気の事は全くといっていい程話していません。
治療後すぐに話した友人は、いつも私ががんであるという事を意識してしまう会話になっていってしまったのです。
私は運良く(?)外科的治療を受けることが出来、再発の不安もありますが完治する可能性もあり、病気のことを考えることなく日々家族と平穏に過ごせていることにとても幸せを感じています。
「がん」と聞いただけで死に行く人に向けるような視線や同情がたまらなくつらいのです。
でも病気を話さず、がんで体調が悪いためにお誘いを何度もキャンセルしてしまい、疎遠になった友人もいます。
子供がまだ小さくて親戚も近くにいないので、自分が寝込んだときに「私がん治療中なの、誰か子供を見てて欲しいです!!」と声を大にして言いたかったこともありました。
平野由美子さん(女性)
7ヶ月に及ぶ二度目の化学療法の途中、M先生から思いもよらない言葉が…
「再発巣を取り除こう。
根治手術です。
その後2年間再発しなければ完治もありえます」。
信じられませんでした。
涙が溢れてきました。
余命1ヶ月と言われていた命が完治する日を迎えられることは 信じられないほどの喜びでした。
平成21年9月 根治手術は成功しました。
再発を繰り返していた尿管を切断し片方の腎臓の機能はなくしましたが…生きられます。
匿名(男性)
私の病状としては、多臓器への転移をしていても不思議ではない状況
なのにリンパ節転移にとどまっている珍しいケースだと言われた。
しかし、たちの悪いガンでもあるとも言われた。
完治は難しいのではないかと言う見解だった。
この状況からすると、「再発に準じた治療を行う」との事。
本来ならば、6ヶ月間の治療だそうが、経過を見て延長をする可能性が
あるとも言っていた。
冷房が効いた部屋に通されたからではないが、血の気が引いていた。
隣で聞いていた母も「お任せします」の一点張り。
心中穏やかでなかったと思う。
ステージⅣに限りなく近いステージⅢという事は母には言ってなかった。
ショックを受けてGWを過ごさせるのは気が引けた。
どうせ同じ説明するだろうと思っていたので、これで良いのだ。
匿名(女性)
市の行う大腸がん検診で要精密検査となり、大腸内視鏡検査を受けました。
S字結腸に2センチ弱のポリープが発見され、その場で取ってもらいました。
組織検査の結果、一部にがん細胞(高分化型管状腺癌)が含まれることが分かりました。
がんは粘膜内にとどまり、粘膜下層に及んでいないということなので、完治です。
30代で大腸がんになるなんてショックで仕事も手に付かず、食欲もありません。
やはりがんになり易い体質と考えた方が良いのでしょうか?
花音さん(女性)
先生とのコミュニケーションかうまく取れてなかった気がしたので相談しました。
①痛みがあると言っても『がんや治療と関係ない』と一蹴されてしまい相談出来ない
→がん患者の痛みの多くが心因性によるものなので、がんと関係ないと先生が言うことで痛みが改善されるケースが多いからではないか?
②私は『がんを治したい❗』と思っているが、治療はがんの温存や、悪化してから手を打つという感じでもどかしい。
→手術出来れば患部を取り除く事が出来るが、私のように抗がん剤での治療では完治はなかなか難しい。
私のようにステージ4の患者がこれだけ長く治療を続けているケースは珍しい。
花音さん(女性)
今まで2週に一度行っていた治療を3週に一度に変更することになりました
それでしばらく様子を見て、今後治療をお休みする事なども考えていこう! という嬉しい話になりました
私の場合、現在CT検査などで見えているがんが生きているか死んでいるか不明で
転移などもあったので、念の為に治療をずっと続けているのですが
ゴール(完治)が近付いているのかもしれない!という希望を強く持つことが出来ました。
点滴の回数を減らすというのはそれなりにリスクではありますが、
先生からも勧めて貰えたことは嬉しかったです。
このまま完治に向かえるよう、食生活やその他気を付けて頑張っていこうと思います
大腸がん、ステージ4でも・・・完治しましょう!!! いくぞ~~~!!!
ポン♪さん(女性)
毎日、元気に暮らしてます
ご飯作って友人達とお出かけして…
大切なくぅ、大切な人たちに囲まれて幸せな日々を送ってます爆笑
なんかね、完治したって勘違いしちゃう程…
癌患者だって忘れちゃうくらい
元気に生きてますウインク
でも、私…
ステージIVなんだなぁ〜って
改めて思った
楽しみにしているブロガーさんが再発の可能性大というブログ読んで改めて考えてしまった
いつ、顔を出すか分からないんだよね
kazuさん(男性)
今現在の心境を正直に書けば「再発」、「再転移」の恐怖が去った訳ではありません。
しかしここで知り合った皆さんが頑張っていて一人ではないと思え、これからも頑張る勇気を貰っています。
近未来(3~5年以内)に殆どのがん治療が完治出来る時代になりそうなので、絶対生き延びます。
そして皆さんも希望以って一緒に頑張って行きましょう。
*マヤ*さん(女性)
母の嚥下機能の方は
退院当時よりかなり改善して
やわらかく煮れば、
大抵のものは食べれるように
なってきたのですが、
まだ、喉の右側が詰まりやすい
と言っていたので
ガンが残っているのだろう
と思っていました。
今日のCT検査で
それがハッキリすると思って
気が重かったのですが、、、
結果は、、、
なんと、
「治ってますよ
食道やリンパもキレイです」
とのこと。
え~~~!!
ホントですか?!?!?
と半信半疑でしたが、
以前のCT画像と比較して見せてくれて
大きく腫瘍があった部分は
確かに何もなくなっていました。
mixiユーザーさん
長いのは、はじめの1年。
先の見えない1年を過ごし、3年したらだいぶ元気に。
5年の完治宣言の時はもう実感のない時期でした。
長いトンネルに入り込んでしまった大腸癌の方が今この文章を読んでいるのかも知れませんが、不安を無理にかき消すのは難しいし、死を受け入れるなんてとんでもないと思います。
深呼吸して、嵐が通り過ぎるのを待ちましょう。
治ったさんが誰もが通り過ぎた道です。
無事に通り過ぎて思い出となりますように。
絶望から希望は生まれません。
泣いても苦しくても絶望だけはしないでください。
治ったさんの最大の武器は希望です。
さぶさん (男性)
そして大腸。
場所が大腸の入り口付近にあるので、大腸と小腸も少し、近くのリンパ節もとる。
早期なので、進行度はステージ0かステージ1。
とってしまえばほぼ完治するとの事。
※「ほぼ」というのは、ガンは術後5年生存していて完治になるからだそうです。
先生は大腸がんのガイドラインなどを見せながら、詳しく説明して下さった。
この頃には私もいろいろと調べているので
先生のお話もなんとかわかるようになっていた。
あろはさん(女性)
先日、手術から5年目の診察に行ってまいりました
胃カメラ、大腸内視鏡、CT、血液検査
全ての検査をクリアして、主治医の先生より5年前になった大腸癌の病気に関しては完治です!
とのお言葉を頂きました!!!
今から5年前に告知された時から、どうなることかと思いながら生活してきましたがとうとうこの日がやってきました。
もう感謝しかありません。
近くで支えてくれた家族
友人
こちらで出会った方々
今、闘病されている方。
まさに告知されてすぐの方、病院には行けてないけど、大腸癌なんではないかと不安に思われている方、色々な方が私のブログを読んで下さっていると思います。
少しでも希望を持てたり、不安がとれたりしてくれたら嬉しいです
私も決して初期ではなく、限りなくステージ3に近いステージ2と言われ、最初の3年は本当に再発にビビる月日でした。
癌が腸壁を突き破り飛び出てた位ですから💦
でも、こうして無事に完治する事ができました。
こちらで支えてくれた皆様本当にありがとうございました
いきてるさん(男性)
がんの不安はどこまでも消えないことは分かっています。
たとえ完治と言われても、
心にべっとりと張り付いた痛みや恐怖の記憶が消えることはありません。
不安もありようです。
それにに押しつぶされてしまうのか、
それともシャキッとした日々を送るための刺激とするのか、
どちらに転ぶかで人生の価値もまるで違ってきます。
とはいえ診断結果に一喜一憂し過ぎでしょうか。
がんのおかげで私の心は
先の見えないジェットコースターに乗っているようなものです。
上がって下がって、時には回転したりと。
確かに振り回されてはいるのですが
患者歴5年ともなるとベテランですよ。
そんなジェットコースター人生が面白かったりするんですね。
特に今日のような日は最高です。
発覚当時に比べると随分余裕が出てきたものだと思います。