~よくわかる大腸がんの基礎知識~

大腸がんのステージと治療を知る
大腸がんのステージと治療を知る » 大腸がんとは » 大腸ポリープのできやすい人は?

大腸ポリープのできやすい人は?

大腸は盲腸・結腸・直腸の3つに分けることができ、これらの部位にできるがんを総じて大腸がんと呼びます。こちらのページでは大腸がんの原因についてまとめました。

参照元:国立がん研究センター がん情報サービス がん種別リスク要因と予防法

参照元:日本医師会ホームページ日本医師会ホームページ「大腸ポリープ」

大腸ポリープや大腸がんができやすい人とは?

大腸ポリープは40歳以上の男性にできやすく、自覚症状がない場合であっても、5mm以上の大きさの大腸ポリープが見つかる可能性があります。

小さい状態であることがほとんどであるため、人間ドッグや健康診断で見つかることが多いです。

「ポリポーシス」とは、ポリープが数多く発生している状態です。言い換えれば、ポリープ(腺腫)がたくさん発生している人の中には、遺伝的原因によって「ポリープができやすい人」がいるとも言えるでしょう。 ただし、家系的に大腸ポリープや大腸がんができやすい人であるからといって、必ずしも大腸ポリープができたり、またそれが大腸がんに進行するとは限らないということも、覚えておかなければなりません。

ちなみに、大腸ポリープは大きく4種類あります。

がんになる可能性が高いのは、家族性大腸腺腫症(大腸腺腫ポリポーシス:FAP)と遺伝性非ポリポーシス大腸がん(HNPCC)というポリープ。それぞれ体質によってできる人とできにくい人がいます。詳細は後に続きます。

家族性大腸腺腫症(大腸腺腫ポリポーシス:FAP)ができやすい体質とは?

このポリープができやすい人は食生活に問題がある人、もしくは遺伝によって受け継いだ人です。 食生活に問題がある人に関しては、脂っこい食事を好んでいたり、野菜をあまり食べなかったりして便秘がちな人が挙がります。腸内環境が悪化して有害な菌が増え、粘膜に炎症を起こす可能性があります。 炎症が起きた腸壁を修正する際に、細胞が余剰に作られてできるのがポリープです。

遺伝によって受け継いだ人に関しては、10代で発症する可能性が高く、発症した人のうち50歳までに大腸がんになるという人もいるといわれています。内視鏡手術によって腺腫を早期発見・除去したとしても、やはり通常よりも大腸ポリープの再発の可能性は高いと言わざるを得ないでしょう。

人に感染する病気ではなく、発症している両親から必ずしも受け継がれるものでもなく、もし受け継いだとしても大腸がんが発症するとは限りません。

遺伝性非ポリポーシス大腸がん(HNPCC)ができやすい体質とは?

体質は関係なく、ほとんどの場合が遺伝による発症で、発症年齢は比較的若いといわれています。同じタイミングで大腸がんが多発することもあるといわれています。以下の内容が、遺伝性非ポリポーシス大腸がん(HNPCC)と認められる診断基準です。

  • 家系内に少なくとも3名のリンチ症候群に関連したがん(大腸がん、子宮体がん、小腸がん、尿管あるいは腎盂のがん)が認められる(日本人では胃がんも含めたほうが良いという意見もある)
  • そのうちの1名は、ほかの2名に対して第一度近親者(親、子、きょうだい)である
  • 少なくとも、2世代にわたって発症している
  • 少なくとも、1名は50歳未満で診断されている

引用元:遺伝性腫瘍・家族性腫瘍:[国立がん研究センター がん情報サービス

大腸ポリープとは無関係な大腸がんもある

大腸がんの中には、大腸ポリープのように「いぼ状の変化」が見られないものもあります。 このような大腸がんは「デノボがん」と呼ばれ、粘膜が盛り上がらず平らなままで、がんへと進行します。

大腸ポリープは予防できるのか?

遺伝的な体質や年齢について予防することは難しいかも知れません。しかし生活習慣の改善は、大腸ポリープができやすい人にとってだけでなく、他の様々な病気についてもリスクを減らす予防法とされています。

具体的には下記の方法が予防するのに適していると言われています。